フラの発表会。

先週の日曜日は、私にとって初めてのフラの発表会だった。

ちなみにハワイ語では発表会をHo' ike(ホイケ)と言うそうな。

 

実はフラを始めてから、すでに丸二年が経っている私なのだが、一週間おきに月に2回しかレッスンを受けていないので、ユルイ感じで楽しいのだが、思うように上達しないのが軽いジレンマだった。

 

経験上、習い事って、成果を発表する場が無いと集中して練習しないし、集中して練習しないと上達しないという構造になっているので、私個人としてはある程度基礎が固まったら絶対発表会に出ようと心に決めていた。それが今年の発表会だったというわけ。

 

私は子供のころからピアノを習っていたり、小学生の頃は音楽クラブだったし、中高生時代は軽音部、大学生の頃もバンドをやっていたので、意外と人前で何かを披露するのは慣れているし、性格的にも出たがりなタイプ(裏方とかはやりたくないタイプ)なので、先生から発表会に出ませんか?とお誘いをいただいた時は、真っ先に手を挙げ、今年の春頃からはそのつもりでいた。

 

まぁ、これは余談だけど・・・一緒にフラを習っているお姉さま方がいるのだが、その方々は、私より長くフラを習っているというのに、「私なんかが発表会に出るなんてとんでもないわ~!できな~い!」などと言い、最初は強硬に発表会に出ることを拒んでいた。

 

そういう発言は、私にしてみたら、全く意味が分からないものだった。踊りの出来を競う「大会」じゃなくて単なる「発表会」なんだから、下手でも下手なりにベストを尽くしてやりゃいいだけの話。自己満足の世界だ。それに発表会という目標ができれば、いやでもいつもより練習するんだから、それなりに上達するっていうものである。

 

たいして情熱もなく、ちょっとかじった程度でいいやと思うのであれば、月2回のレッスンで雰囲気だけ味わっていればいいと思うけれど、やっぱり「フラを習っています」と人に言うからには、せめて1曲くらいは十八番の曲が欲しい。個人的には、リクエストがあれば踊りますよ~くらい言えるようになりたいと思っているので発表会はまたとないチャンスだと思っていたのだ。

 

一方の「できな~い!難しい~!」というのが口癖のお姉さま方だが、そんな風でいて、先生やほかのインストラクターの人たちを見て「どうやったらあんなに上手に踊れるのかしら~」なんて言うくらいだから、向上心はあるらしく、ぎりぎりになって「やっぱり私たちも発表会にでます」って言いだした。だったら初めから出るって言いなさいよね、って思ってしまったのはここだけの話・・・。

 

話が逸れたけど、人前で何かを披露するために練習や準備を積み重ねるというのは、本当に学生の時以来で(あ、会社のイベントの時に、余興でAKBを踊ったことはあったけど!)なんだか懐かしい感覚だった。

 

それに採寸して衣装を作ったり、プルメリアのレイや、髪につけるお花の飾りを用意したり、とにかく初めてのことの連続ですごく新鮮だった。大人になってから初めての経験をするって、なかなか無いから良い経験だったと思う。

 

それ以上に新鮮だったのは、フラ自体をいつもと違う環境で集中して練習することができたことだったと思う。私たちのクラスは、月に2回しかレッスンが無いので、さすがにこれじゃ足りないということで、ほかのクラスに混ぜてもらい、いつもとは違う人たちとレッスンをさせてもらったのだ。

 

その時にお邪魔したクラスには、大会で賞を取ったことのある人や、インストラクター級の上手な人たちばかりが集まっていて、その人たちの踊りの上手さに軽く驚きと感動を覚えた。いや、当たり前なんだけどね、キャリアも長いし。

 

そんな上手な人たちと自分を、勝手に比べてしまったりもして、下手なりにも私もちょっとは上手くなったんじゃないか?なんて思っていたのをあっけなく打ち砕かれ、かえって焦りが湧いて来たり。冷静に考えれば、そんな上手な人たちと自分を比べること自体が間違いというか失礼なんだけど、でもまたその焦りやショックが良い刺激になって、さらに練習に熱が入ったりもした。

 

私はそうやって何かに集中して打ち込んでいる時間が大好きだ。それは趣味じゃなくても、仕事でもなんでもいいんだけど、とにかくそうやって何かにエネルギーを注ぎ込んでいる濃い時間が心地よいのだと思う。

 

私がとても興味を持っている算命学でも、私はエネルギー過多な星回りらしい。普通の人がセダンだとしたら、私はダンプカーなんだとか・・・。きっと普通のルーティーンの生活だと、エネルギーを持て余してしまうのだと思う。私のだぶついた余剰エネルギーの行く先と言ったら、だいたいネガティブな妄想(将来の心配とか、過去の辛かったことの回想とか)になってしまう。だから余裕がない状況というのは私にとってはありがたい状況なのだ。

 

そんなこんなで迎えた初めての発表会だったけど、結果から言うと、すごく楽しかった!

 

同じ教室の違うクラスの人たちの色んな踊りを見ることができたし、インストラクターの方たちの素晴らしい踊りも素敵だったし、何よりも先生の踊りがやっぱり素晴らしかった。なんだかこの教室の一員で嬉しいなぁ~なんて思ったり。ちょっと青春。

 

普段は団体行動が嫌いな私だけど、こういう時の一体感というか、みんなでやったぞ!という達成感は好きなのだ。それとか、やっぱり自分は人前で何かをして見せるのが好き。舞台の上で光を浴びていると、なんだかめっちゃ嬉しい!そういえばバンドをやっていた時もそうだった。そういう自分を再発見する体験も、大人になるとあんまり無いから、それも刺激になった。

 

ちなみに当日は、家族や友人が見に来てくれていたけど、なんだか結構好評だったからそれも嬉しかった!

 

友人の一人は、子供のころからバレエをやっているから、そういう踊りに造詣の深い人に「とっても上手だった」と褒められたことは嬉しかったし、それ以外の友人からも「お世辞抜きですごく上手だった!すごくセンスあると思った。是非続けてね!」なんて嬉しいメールももらい、すっかりその気になった私。

 

 好きこそものので、もっと熱心に練習したら、また違う世界が待っているはず。何がどう繋がるかは分からないけど、このタイミングでフラを踊ってることにはそれなりの意味があるんだろうな。

 

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